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Recommended music(old)

Aria

​今回、「楽譜をください」とドイツの方からのリクエストにお応えして「テレマンのアリア」を4声にアレンジしなおしましたのでまたもやRecommended This Weekはアンサンブルプラネタからのアリアです。
このジャケット「え!わ!脳みそ出ちゃってる?」とか言われましたがよく見てくださいよ、、花とか髪ですから、安心してください。
この禁欲系音楽の代表ともいえるテレマンのアリアですが、実は現代のポップスに蔓延している順次進行の下降系の王道のコード進行で成り立っているのです。作曲者のテレマンは18世紀前半の大ヒットメーカーだったわけでそこから何百年もたっても人々の心の琴線に触れるコード進行が変わらぬというのは音楽に求められているものがほぼ変わらぬという事の証なのかなと感じます。特殊奏法バリバリの無調とかの現代音楽に進化したクラシックですが、イイとこ売れ線はポップスで受け継がれてるってワケですね。
​で、もうねえ、、この曲は切ないメロディ極まりなくて、テレマンて凄いなあ、と改めてアレンジしてて尊敬しなおしました。ショパンとかモーツァルトも普段全く興味が湧かずなんですがアレンジすると「ゲゲ、、半端ない天才」とわかるんですよね。
で、このアリア、下っていくベースラインに出だし登りの切ないメロがうまーく絡んでこれはアレンジとか言ったって絶対に崩せぬポイントですから、そこは崩さずいかに切ない感じがこれ見よがしにならぬようあっさり最後まで切なく終わるかを目指してアレンジしてあります。曲は何度も転調してメロディも各声部に随所に散りばめてあるので演奏するほうも楽しいはずです。
​ぜひ、
スコア見つつ聞いてみてください。

Pavane

パヴァーヌといえばラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」が有名ですがフォーレのパヴァーヌも渋くて私は大好きです。
​今回は12月11日にライブをするEnsamble Planetaのアレンジを勝手に一押しします。
ジャケットは「Largo」ですが、「頭が伊勢海老!」とかいろいろご指摘受けましたが、おそらく「ダッタン人の踊り」が一曲目なのでそのイメージでデザインしてくれたのかなあ、と思います。
​さて、、
一聴するとラヴェルの「亡き王女のため〜」のほうの和音使いは複雑で難解そうに聴こえますがフォーレのパヴァーヌのほうがはるかにアレンジが難しかったです。フォーレは少数精鋭の音なので削ったり入れ替えたりすると同じ構成音を使っているのにガラっと変わってしまい女声だけで淡々とこなすには超絶技巧が必要でした。やはり器楽曲を歌にするわけですから一人二役のような多重人格に成りきりを必要としてます。内声歌いつつベースやリズム打ちをする、とか、ホーミーが可能な人でも大変なんじゃないかなあ、と思います。
ひっそりと発売している
プラネタスコアは「亡き王女のためのパヴァーヌ」のほうです。当時の5声から4声にリアレンジしてます。シャレオツフレンチ和音なのでぶつかる音を重ねるのは難しいですが達成感はひとしおと思われますので是非チャレンジしてください。

​フォーレのパヴァーヌの葉加瀬太郎with Eccentric Operaバージョン(DUETSより)もオマケでどうぞ

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